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臓活ー腎

おはようございます。

やさしいヨガの千春です。今日は寒い朝ですね。

 

 今年も残すところ1ヶ月となりましたね。12月は太陽礼拝の練習と一緒に臓器をいたわる臓活を予定しています。

 東洋医学における「五臓」(心・腎・脾・肺・肝)とは、臓器そのものだけでなく、臓器の働きも含んでおり、西洋医学における臓器の概念とは異なっています。

 五臓は健全に生きるための要であり、エネルギー(気)、栄養(血)、体液(水)、エネルギーのエッセンス(精)を作り出す活動を行っています。人間は自然の一部とされ、五臓それぞれの働きは季節の流れと連動し、冬を迎えた今は「腎」の季節となります。

 

「腎」は「若さの素」のバッテリー電池 

 五臓はすべて大切な臓器ですが、東洋医学の理論の中で、特に老化と関係の深い臓器が「腎」。腎は水の代謝に関わる働きをもち、そのほかに先天的なエネルギーつまり生命エネルギーを蓄える場所=若さの素(バッテリー電池)が「腎」そのものだと考えられます。人間は「腎」に先天的なエネルギーを蓄えて生まれ、そのエネルギーを日々使いながら生き、成長、成熟、老化のプロセスを経て、「腎」のエネルギーがゼロになった時に死が訪れます。(; ;)

「腎」に蓄えられているこの生命エネルギーは『腎精』と呼ばれ、『腎精』は加齢によって当然減っていきますが、食事や生活の不摂生により一層消耗していきます。もって生まれてきた『腎精』の量は個人差がありますが、それ以上に、食事や生活の摂生により、目減りしていくことを知っておくことが大事です。

 『腎精』耳慣れない言葉ですが、『精がつく』という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?『精がつく』という言い方は、もともと中国医学の用語である『腎精がつく』が短くなったものだそうです。すっぽん、うなぎ、山芋、牡蠣など、現在私たちが、「精がつく食材」と言っているものは、「腎精」をチャージするものがほとんどです。

 感情についても「驚き・恐れ」何事にもビクッとする!(゚Д゚) 驚き過ぎる!!常に不安を抱えている(゚ロ゚)!! この状態は腎の機能を弱らせます。気をつけましょう。逆に腎が弱ると、感情に作用し過呼吸などの症状を起こすこともあるそうです。

 「立ちっぱなし」は腎に悪影響を及ぼすため、立ち仕事が多い方は是非定期的にヨガやストレッチなどをして腎を労ってあげてくださいね。

 「腎」が弱ると骨や歯がもろくなり、耳が遠くなり、夜中の頻尿、足がむくみ下半身が冷える、知能に関連する機能が弱り認知症になる等々、からだが劣化していきます。歳を取れば自然な事のように感じますが、その劣化のスピードを遅らせる為に「腎」への負担をできるだけ減らすよう心がけたいものです。

 特に冬は「腎」の機能が衰えがち、大切な「腎」を養生していきましょう。

 

腎を守り活かす為に

とにかく冷やさない 太陽の光を浴びる

  • 冷えは腎の大敵。冬は防寒対策をきちんとして足腰をひやさないようにしましょう。
  • 冬はカラダを冷やすような食材(夏野菜など)は避けましょう。

足腰を鍛えましょう 

  • 腎を支える足腰の筋力が衰えると自ずと腎の機能も低下します。足腰を鍛える運動をしましょう。
  • 冬に滞りがちな血流対策も心がけましょう。

腎をいたわる生活習慣こころがけましょう

  • 水分代謝と担う腎にとって水分のバランス調整は大事です。乾燥する冬、必要な水分補給を忘れないようにしましょう。
  • トイレの我慢はNGです。
  • 疲労を溜め込まず、十分な睡眠を確保しましょう。

腎につながる経絡を刺激しましょう

  • ヨガのポーズで、腎につながる経絡「気を運ぶ路」に滞りなくエネルギーが流れれうようにしましょう。

 

最後に腎を活かす黒い食材を積極的に取り入れましょう。

例:黒豆、黒ごま、キクラゲ、黒米、牡蠣、すっぽん、くるみ等

いか、たこ、あさり、シジミなどの魚介類や海藻や海老などの海由来の食材も(^_-)

ラズベリー、ブルーベリー、桑の実等のベリー類も

 

このブログの準備をした日の我が家の食事は、牡蠣のガーリック炒め、シジミ汁、切り昆布の煮物 (^_-) 腎の養生食です。

 

これからの寒ーい冬、皆さんも腎の養生心がけて頂けたら幸いです。

 

参考:阪口珠未著『老いない体をつくる中国医学入門 決め手は五臓の「腎」の力』

   尹 生花著『みんなの臓活』

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